はじめに

--DTMからDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)まで!--

Last updated September 8, 2001
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2001年9月8日から店頭販売開始されたクリエイティブメディア社のサウンドカード Sound Blaster Audigyがマニアの間で評判になっている。
オンボード 24ビット/96kHz DAC、SN比100dB、ASIOのサポートなど、もはやプロユースのカードに迫る勢い。
しかしSoundFont 2.1はSound Blaster Live!からバージョンアップされていない。
SoundFontユーザーはAudigyに買い換えるべきか、否か、迷うところだ。


Sound Blaster Live!は1999年にクリエイティブメディア社が次世代のPCサウンドのデファクトスタンダードとなるべく作ったPC/AT互換機用サウンドカードだ。Environmental Audioというキーワードをもとにゲーム、ムービー、音楽などでよりリアルな多次元のオーディオ空間を作りだすことを目指している。

性能的にはEMU10K1という強力なチップを搭載していて、マルチ・スピーカー出力、デジタル入出力、256ボイスポリフォニー(ハードウェアシンセ64ボイス+ソフトウェアシンセ192ボイス)、48チャンネル・マルチティンバー(ハードウェアシンセ32チャンネル+ソフトウェアシンセ16チャンネル)、PCIバス用、EAX対応で、サンプリングもできる。Sound Blaster Live!は使い方によってはシンセサイザーにもサンプラーにもHDレコーダーにもなりうるポテンシャルを秘めているのだ。

今のところ、音楽の世界ではAKAIのサンプラーやRolandのHDレコーダーやYAMAHAのシンセサイザーをでシステムを構築して、PCのシーケンサーでコントロールというのが普通になっている。でもSound Blaster Live!を使えばそれだけでコンパクトな音楽制作環境が手に入ってしまう。安いというばかりではなく、メジャーなカードを使うことによって共同作業が容易になったり、TDKのSound Blaster互換カードでラップトップでのライブができたりといったことも考えられる。さらにSoundFontと呼ばれるサンプラー機能で自分でサンプリングをすることもできるし、かなりの量の蓄積されたデータもある。Live!専用のWebサイトもあって、ソフトウェアやSoundFontがダウンロードできる。

Sound Blaster Live!の32,800円という値段は単なるサウンドカードに比べると高いかもしれないけど、Emagic社のAudiowerk8(オーディオヴェルクエイト)やMark of the Unicorn社の2408やYAMAHAのDSP FACTORYやDigidesignのPro Toolsなどのようなパラアウト可能な専用のオーディオカードよりは圧倒的に安いので、低価格なサウンドカードでは物足りないが、プロフェッショナルな器材を買うほど本格的ではないという人にぴったりのカードだろう。ちなみにRCA S/PDIF in/out端子、MIDI DIN端子のついたデジタルI/Oカードを省略したSound Blaster Live! Valueというものあって、こちらは19,800円となっている。

このWebサイトではSound Blaster Live!を音楽制作環境として使いこなしてみる。簡単なところだと既成のMIDIファイルを再生するための音源として使うことから、最終的にはもっと本格的にオリジナルの作品を作るための楽器としての使い方も提案したい。