Cool Edit 96で始める波形編集

--Windows95とCool Edit 96で音楽CDをサンプリングしてブレークビーツを作る--

Last updated February 25, 1998
First created August 2, 1996
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Cool Edit 96はSyntrilliumが作ったWindows用の2チャンネル・オーディオ・エディターだ。Cool Edit 96はシェアウェア($50)にもかかわらず、市販のソフトのSound Forgeにも劣らない高度な機能で、多くのユーザーがいる。
ちなみにCool Edit Proはマルチトラックのオーディオ・エディターでCool Edit 96の兄貴分にあたる。

ここでは例として2個のフレーズをサンプリングしてブレークビーツを作ることにする。

  1. 必要なもの
  2. Cood Edit 96 - DEMO Versionのインストール
  3. Cool Editの起動
  4. CDプレイヤーの起動
  5. サンプリング(録音)
  6. ループ・プレイ(くり返し再生)
  7. レベル調整
  8. トランケート(切り詰める)
  9. 繰り返し
  10. タイムストレッチ(時間調節)
  11. ミックス(合成)
  12. マージ(合併)
  13. ソング(曲)の作成
  14. プレイ(再生)
  15. 保存・終了

  1. 必要なもの

  2. Cool Edit 96 DEMO Versionのインストール

    1. まず最初にCool Edit 96 DEMO Versionをダウンロード
    2. 次にc96setup.exeをダブルクリックしてインストールします。
  3. Cool Editの起動

    1. スタートメニューから「プログラム」→「Syntrillium」→「Cool Edit 96」を選択します。
      Cool Edit 96はシェアウェアなのでレジスト料金を払う必要があります。払っていないと、「Unregistered Copy」というメッセージが出てきて、一度に使える機能が2つに制限されます。
    2. ここでついでに作業用のフォルダを作っておきます。「エクスプローラ」で、C:\WAVE\BREAKというフォルダを作ります。
      「エクスプローラ」のメニューから「ファイル」→「新規作成」→「フォルダ」を選択するとフォルダが作れます。
  4. CDプレイヤーの起動

    1. CD-ROMドライブにCDをセットします。
    2. ツールバーのCDアイコンをクリックすると、CD Player Controlsが現れます。
      一番左がCDアイコン
      Toolbars
  5. サンプリング(録音)

    1. TransportのRecordボタンをクリックします。
      Transport
    2. 44.1KHz、Stereo、16-bit(CD並みの音質)に設定して、「OK」をクリックします。
      New Waveform
    3. すぐにCD Player ControlsのTracks Listでトラックを選択して、Playボタンをクリックします。 CD Player Controls
    4. 必要なところを録音できたらTransportのStopボタンをクリックします。
      Transport
    5. すぐにCD Player ControlsのStopボタンをクリックします。 CD Player Controls
  6. ループ・プレイ(くり返し再生)

    1. メニューの「Options」→「Loop Mode」を選択すると、TransportのPlayボタンがLoopボタンになります。
      Transport
    2. Loopボタンをクリックして、フレーズをループ・プレイしてみます。
  7. レベル調整

    メニューから「Transform」→「Amplify...」→「Normalize」→「OK」を選択します。

    「Lock Left/Right」はチェックしない
    Amplify
  8. トランケート(切り詰める)

    1. 必要な部分の波形をドラッグします。
    2. メニューから「Edit」→「Trim」を選択します。
    3. BPMから1小節の時間を出すには次式を用います。

      240 / BPM = time of 1 bar[sec]

  9. 繰り返し

    1. 「3.Cool Editの起動」〜「8.トランケート」をくり返し、もう一つ別のフレーズをサンプリングします。
    2. これで2個のCool Editが起動したことになります。
  10. タイムストレッチ(時間調節)

    1. 次に2個のフレーズを同時にプレイしてみます。
      Cool Editはステレオ1チャンネルなので、複数のフレーズを同時にプレイするにはミックスする必要があります。
      テンポが違う二つのフレーズをミックスするときは、ミックスの前にどちらか一つのフレーズをタイムストレッチする必要があります。
    2. ウィンドウ下部のルーラーがhmsであることと、ウィンドウ右下のTimeを確認します。
    3. メニューから「Transform」→「Strech...」を選択し、Initial LengthとFinal Lengthをもうひとつのフレーズと同じTimeに設定し、Preserve PitchとInterval Overlapをチェックし、Interval Rateを60Hzに、Overlappingを100%に設定し「OK」をクリックします。
    Stretch
  11. ミックス(合成)

    1. メニューから「File」→「New Instance」を選択して、3つ目のCool Edit 96を起動します。
    2. 1つ目のCool Edit 96のメニューの「Edit」→「Copy」を選択します。
    3. 3つ目のCool Edit 96のメニューの「Edit」→「Paste」を選択します。
    4. 2つ目のCool Edit 96のメニューの「Edit」→「Copy」を選択します。
    5. 3つ目のCool Edit 96のメニューの「Edit」→「Select Entire Wave」を選択します。
    6. 3つ目のCool Edit 96のメニューの「Edit」→「Paste Special...」を選択し、OverlapとFrom Clipboardをチェックし、「OK」をクリックします。
    Transport
  12. マージ(合併)

    1. 次に3個のフレーズでソングを作成してみます。
      ソングを作成するには、フレーズをマージする必要があります。
    2. メニューから「File」→「New Instance」を選択して、4つ目のCool Edit 96を起動します。
    3. 4つ目のCool Edit 96のメニューの「File」→「New」を選択し、Sample Rateを44100に、ChannelsをStereoに、Resorutionを16-bitに設定し、「OK」をクリックします。
    4. 4つ目のCool Edit 96のメニューの「File」→「Open Append」を選択し、1つ目のフレーズをマージします。
    5. 以下同様に、2つ目と3つ目のフレーズも4つ目にマージします。
  13. ソング(曲)の作成

    1. 4つ目のCool Edit 96のメニューの「View」→「Cue List」を選択します。 Cue List
    2. 4つ目のCool Edit 96のメニューの「View」→「Play List」を選択します。 Play List
    3. Cue Listの1つ目のフレーズをクリックし、Play Listの<-Add Beforeをクリックし、Loopsを適当に設定します。
    4. 以下同様に、2つ目と3つ目のフレーズもPlay ListにAddして、ソングを作成します。
  14. プレイ(再生)

    Play Listの最初のフレーズをクリックし、>Play<ボタンをクリックします。

  15. 保存・終了

    1. 4つ目のCool Edit 96のメニューの「File」→「Save As...」を選択します。
      List Files of TypeはWindows PCM(*.wav)にします。
    2. 4つ目のCool Edit 96のメニューの「File」→「Exit」を選択します。
    3. 以下同様に1つ目と2つ目と3つ目のCool Edit 96も保存・終了します。
    4. Cue ListとPlay ListはWAVEファイル・フォーマットのヘッダーとして保存されます。